脊髄小脳変性症SCD・多系統萎縮症MSA
■脊髄小脳変性症SCD・多系統萎縮症MSAの概要
SCD・MSAともに運動機能に影響する神経難病の一つで、小脳を中心に中枢神経系(小脳、脳幹、大脳、脊髄からなる神経組織)が広く障害される原因不明の進行性の疾患です。病院の治療でも完治するには至りません。中枢神経系のどの部分が障害されるかによって症状が変わります。主に小脳の神経細胞が変性して現れる症状(運動失調やふらつき)を中心とした神経変性疾患の総称です。
そのほとんどは中高年に発症し、日本では遺伝性のものが30%、孤発性のものが70%と言われています。遺伝しない70%のうちのほとんどが多系統萎縮症です。その多系統萎縮症(MSA)には、オリーブ橋小脳萎縮症(小脳や脳幹に障害)や線条体黒質変性症(大脳に障害)シャイ・ドレーガー症候群(脊髄)があります。この病気は特定疾患(国が認めた難病対策が必要な疾患)に指定されて、日本では数の多い難病の一つであり、一万人に1人の割合で全国に約2万人の患者様がいるといわれています。
■脊髄小脳変性症SCD・多系統萎縮症MSAの原因
はっきりした原因は分かってはいません。しかし、脊髄小脳変性症(SCD)には非遺伝性のものと遺伝性のものがあり、非遺伝性は70%、遺伝性は30%と言われています。多くの原因性遺伝子が判明しているが発病の原因は不明です。2016年9月の時点でSCA43までが登録されています。このうち、我が国で頻度が高い遺伝性脊髄小脳変性症は、SCA3(脊髄小脳失調症3型、マシャド・ジョセフ病)、SCA6、SCA31、DRPLA(歯状核赤核淡蒼球萎縮症)である。非遺伝性の中に多系統萎縮症(MSA)があり、その多系統萎縮症(MSA)には、オリーブ橋小脳萎縮症(小脳や脳幹に障害)があります。
■脊髄小脳変性症SCD・多系統萎縮症MSAの症状
脊髄小脳変性症(SCD)多系統萎縮症(MSA)オリーブ橋小脳萎縮症(OPCA) の主な症状
【運動失調】
・歩行困難(平衡感覚やバランス保持の低下)
・会話困難(呂律が回りにくい)
・手の操作困難(字が書きにくい、物を掴む、離す、移動させる事が困難となる)
・姿勢の不安定(姿勢反射障害)
【自律神経症状】
・頻尿
・便秘
・汗をかかなくなる
・表情が乏しくなる
・不眠
・起立性低血圧
などが発症する事があります。
■脊髄小脳変性症SCD・多系統萎縮症MSA症状に対しての施術内容
西洋医学では残念ながら根治療法は現在のところは確立されていません。投薬による対症療法が中心です。
西洋医学での臨床試験で小脳失調に対する効果が確認されているタルチレリンの内服(セレジスト)がSCD・MSAの患者さんに対して全般に広く使用されています。酒石酸プロチレリンという注射剤(ヒルトニン)も小脳失調の改善目的に使用されますが、内服でなく、注射であるため長期治療には適していないのです。
タルチレリン(セレジスト)の主な副作用には食欲不振、嘔気、肝機能障害があります。
その他にリハビリによるバランス訓練や運動による筋力維持、日常生活動作の練習などが行われています。
当院独自の新脳針では
脊髄小脳変性症(SCD)・多系統萎縮症(MSA)では施術方法の確立されていない難病ですが、多くのSCD・MSAの患者さんには、新脳針による症状の改善が認められます。
新脳針療法とは頭(頭皮)に針を刺し、刺鍼した針に0.7ミリアンペアの微弱電流を注入します。(0.7ミリアンペアの微弱電流は最も身体が受け入れやすい電流になっています。)
頭皮からの微弱電流刺激は頭蓋骨を通して確率共振現象が脳の各エリアに伝わり、その神経ループからネットワークが小脳にも広がりそれぞれ神経情報が伝達されます。
そうすることで脳神経細胞を活性化し、弱った神経を補う神経伝達のバイパスが築かれ補い合うのです。
そして頭頂部から後頭部(小脳)や脊柱(脊髄)に添ったエリアに新脳針を施すことで、小脳がアプローチされ、脳からの命令を伝えるメッセンジャー物質が脊髄を通して手足から身体各所へ伝達され神経の伝達情報が拡大し脳の変性(萎縮)を遅らせます。
■脊髄小脳変性症SCD・多系統萎縮症MSA 見込める効果・期待できる効果や変化
当院ではまず、患者様の状態と日常生活について確認します。どこまで行動ができるのか、今、残されている能力をどのように使えているかを考え治療計画を立てます。
少し歩きやすくなってきた』、「会話がスムーズになってきた」、「トイレに行く回数が減った」など喜びの声をいただき、めまい、ふらつき、呂律、排尿障がいなど様々な症状の進行を抑え、まず現状維持から徐々に軽減・改善をめざします。
【運動症状】
・歩行しやすくなった
・バランスがとりやすくなった
・足が出やすくなった
・立ち上がりやすくなった
・歩きやすくなった
・背筋が伸びやすくなった
・腰の痛みが改善した
【非運動症状】
・笑顔が増えた
・家族や周りの関わる人たちから、表情が明るくなったと言われるようになった
・薬を減らすことができた
・便が出やすくなった
・前向きな気持ちになれた
・声が出しやすく、しゃべりやすくなった
・尿が以前より自力で多く出せるようになった
・ふらつきが軽減した
・睡眠時の1時間当たりの無呼吸数が減った
・熟睡できるようになった
・食欲が出てきて、以前より美味しく感じる
・体重が少しずつ増え始めた
・少しずつ病気を受け入れられるようになってきた
- 歩行時にふらつき、まっすぐ歩けない
- 立位でまっすぐに立てない
- 会話時にろれつが回らなくてスムーズに話せない
- 食事や飲食時に食卓から口へスムーズに物を運べない
- 以上の症状を改善又は進行させたくない方
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