スタッフブログ
スタッフブログ 大人の発達障害(ASD/ADHD)に対する、新脳針アプローチについて
大人の発達障害(ASD:自閉スペクトラム症/ADHD:注意欠如・多動症)は、前頭葉を中心とする大脳皮質や皮質下ネットワークの機能的アンバランス、ならびにモノアミン系神経伝達物質(ドパミン・ノルアドレナリン・セロトニンなど)の調整不全が関与する神経発達症です。
近年では認知行動療法や環境調整、薬物療法(メチルフェニデート製剤、アトモキセチン等)の活用が進んでいますが、「実行機能の低下(計画・段取りが苦手)」「注意の散漫・過集中」「感覚過敏・感覚鈍麻」、そして慢性的ストレスによる「二次障害(不安、うつ、自律神経失調症)」など、大人特有の複雑な生きづらさに対しては多角的なアプローチが求められています。
今回のブログでは、大人のASD/ADHDにおける神経学的メカニズムを整理した上で、当院独自の「新脳針療法」がどのように脳神経ネットワークや自律神経系へ働きかけるのか、専門的な視点から解説いたします。
1. 大人の発達障害における神経回路の機能不全(病態の整理)
大人の発達障害の本質は、大脳皮質(特に前頭前野)と皮質下領域(大脳基底核や小脳、辺縁系)を結ぶ神経ネットワークの結合性異常や情報処理のミスマッチにあります。
-
神経伝達物質(ドパミン・ノルアドレナリン)の機能異常:
-
ADHDにおいては、前頭前野や線条体におけるドパミンおよびノルアドレナリンの再取り込み過剰・受容体の機能低下が認められます。これにより、衝動性の抑制や注意持続、ワーキングメモリを司る「実行機能ネットワーク」の働きが低下し、注意散漫、先延ばし、情動のコントロール困難が生じます。
-
-
安静時脳機能ネットワーク(DMNとCEN)の切り替え不全:
-
ぼんやりと考え事をしているときに働く「デフォルトモードネットワーク(DMN)」と、作業に集中するときに働く「中央実行系ネットワーク(CEN)」の拮抗関係が崩れやすく、タスク遂行時にも雑念が割り込みやすい(集中が持続しない)、あるいは過集中から抜け出せないといった現象が起こります。
-
-
ASDにおける局所過剰結合と遠隔結合低下・感覚処理の偏り:
-
ASDでは、局所的な神経結合が過密である一方、脳の離れた領域間(大脳皮質-小脳、前頭葉-扁桃体など)の統合的な同期・連携が低下しやすい傾向があります。これにより、他者の意図や感情を推論する「メンタライジング(心の理論)」の困難や、視覚・聴覚・触覚などの感覚情報フィルタリング機能の低下(感覚過敏や感覚鈍麻)が生じます。
-
-
慢性ストレスと二次障害(自律神経の乱れ):
-
日常生活や職場での適応不全から慢性的な交感神経過緊張に陥りやすく、睡眠障害、頭痛、胃腸障害、慢性疲労、抑うつ症状といった身体・精神両面の二次障害が重層的に現れるケースが少なくありません。
-
2. 「新脳針療法」によるアプローチ機序
当院では、頭皮の特定ゾーンへの刺鍼と微弱電流通電を組み合わせた「新脳針療法」を主軸としています。大人のASD/ADHDに対する作用機序は、主に以下の3点に着目しています。

-
① 前頭前野・皮質局所の微小循環改善と神経可塑性の賦活
-
前頭部(背外側前頭前野、前頭極、前帯状皮質などの投影領域に対応する頭皮ポイント)への通電刺激は、三叉神経を介した求心性入力として中枢へ伝達されます。これにより、前頭前野を中心とする大脳皮質表層の局所脳血流(rCBF)を促し、神経栄養因子(BDNF等)の産生やシナプス伝達の適正化を促し、脳の神経可塑的変化をサポートします。
-
-
② 脳波リズムの適正化と大規模神経ネットワークの調律
-
新脳針による持続的な微弱電流刺激は、過剰な低周波成分(リラックス中の脳波であるシータ波など)や異常な同期活動を整え、注意維持や認知制御に必要なガンマ波・ベータ波活動の協調を促します。DMNとCENの切り替えをスムーズにし、思考の整理やタスクへの集中力向上、衝動性の緩和を促通します。
-
-
③ 感覚過敏の鎮静と体性-自律神経反射による恒常性回復
-
頭部へのアプローチに加え、頚項部や脊柱起立筋群、四肢の経穴を併用します。
-
感覚入力の閾値調整: 体性感覚野の過剰な興奮を鎮静化させ、外部刺激に対する過敏さ(音や光、触覚の過負荷)の緩和を図ります。
-
自律神経系の安定化: 慢性的な交感神経の過緊張を抑制し、迷走神経優位(副交感神経の賦活)へと導くことで、不眠、頭重感、筋緊張性の疲労感を改善します。
-
-
3. 当院の臨床における統合的プロトコル
当院では、単に鍼を刺すだけでなく、微弱電流刺激によって「脳の覚醒水準が整い、自律神経がリセットされた直後の状態」を最大限に生かすアプローチを行っています。
-
新脳針(頭部通電刺激)+ 体幹・四肢の配穴:
-
前頭葉や感覚野の投影部位に対応する頭皮ポイントへ刺鍼し、生体に適した微弱電流を通電します。中枢神経系への求心性刺激を通じて前頭前野や大脳基底核ネットワークの促通を図り、実行機能や注意調整の基盤を整えます。
-
さらに、強い緊張が蓄積しやすい頚肩部・背部の経穴や四肢のツボを組み合わせ、自律神経のアンバランスや慢性疲労を包括的に緩和します。
-
-
併用療法(感覚統合・自律訓練・リセプター療法):
-
施術直後は、感覚の閾値が安定し、脳が適切な刺激を受け入れやすい状態になります。このタイミングを活用し、深部感覚(固有受容感覚)や前庭覚への適切な刺激入力を通じて身体感覚の気づきを高めるトレーニングや、呼吸法・リラクゼーション手技を併用することで、過覚醒のセルフコントロール力の定着を図ります。
-
4. 最後に
大人の発達障害において、環境調整やカウンセリング、薬物療法は非常に重要な選択肢です。しかし、それらに加えて「脳の血流・ネットワーク環境を整え、身体・自律神経レベルからアプローチすること」は、慢性的な疲弊を防ぎ、持続可能な日常生活や仕事のパフォーマンスを維持する上で大きな力となります。
当院では、100年の歴史を持つ前田東洋医学研究院グループの臨床知見をもとに、ASD/ADHDの特性や二次障害に悩む患者様お一人おひとりの状態に合わせた専門的な施術を行っております。
日々の集中しづらさ、感覚過敏、慢性の疲労感や生きづらさでお悩みの方は、ぜひ一度下記のリンクよりご相談ください。
>>>【東京 銀座鍼灸院_相談フォーム】
. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .
📞お問い合わせは【コチラから】
LINEは【コチラから】※ご予約の際にも是非!
📜患者様の声は【コチラから】
👄Googleの口コミは【コチラから】
当院のInstagramは【コチラから】
東京 銀座鍼灸院
鍼灸師 川本
[ ]


















